更新日時: 2022年/06月/06日 by aruna
松かさ病は魚の病気で一番重い病気で、死の病と言われています。
松かさ病になると鱗が逆立ってきて、最終的にお腹がパンパンに膨らんで死に至ります。
松かさ病は金魚に多く、金魚を飼育している人は一度は目にしたことがあると思います。
松かさ病は治療法が確立されておらず、死亡率が高いため厄介です。
この記事では、松かさ病の原因と治療法について紹介します。
※後述しますが松かさ病は複数原因がありますし、治療法も確立されていないため確実に治す方法はありません。この記事で紹介した治療法も確実に松かさ病を治すものではありませんが、試す価値はあると思います。
松かさ病に感染するのはほぼ金魚
松かさ病を発症するのは金魚が非常に多いです。
私は様々な熱帯魚や日本産淡水魚を飼育してきましたが、金魚以外で松かさ病を見かけたのはほとんどありません。
グッピーやベタがごくまれに松かさ病になっているのを見かけますが、基本的に松かさに感染するのは全て金魚です。
もはや松かさ病は金魚特有の病気だといってもいいでしょう。
松かさ病の原因
松かさ病の原因は腎臓の機能障害だといわれています。
腎臓は体内の水分と塩分を調節する働きがあります。
腎臓の機能が何らかの原因によって弱ってしまうと、
体の中に水分が溜まってしまい、パンパンに膨れ上がってしまいます。
腎臓の機能が低下する原因は諸説あります。
原因①寄生虫による感染症
一つ目は感染症によるものです。粘液胞子虫という寄生虫が腎臓に感染すると松かさ病を引き起こすという研究結果があります。
実際、外で飼育していた松かさ病の金魚を部屋に持ち込んで治療していたらほかの金魚も感染したことがあります。
そのため、寄生虫によって引き起こされている松かさ病も中には存在すると思います。
原因②栄養不足
二つ目はタンパク質やミネラルの不足です。体内のミネラルが不足すると腎臓が機能しなくなり、マツカサ病を引き起こすというものです。
また、タンパク質は金魚の粘膜を作る源なので、タンパクが不足すると松かさ病にかかりやすくなってしまいます。
原因③細菌感染症
3つ目はエロモナスなどの細菌感染症です。細菌感染症は水が汚れると発症しやすくなります。
実際、水換えしなかったり、水質が悪い環境で金魚を長期間飼育していると松かさ病を高確率で発症します。
エロモナス説が現在松かさ病の原因として最も有力ですが、全く当てはまらない事例もあります。
私の意見ですが、マツカサ病を発症する原因は複数あるのではないかと思います。
松かさ病を治療するときは、この3つの原因を全て排除しなければ完治させることは難しいでしょう。
松かさは病気が治った後に発症しやすい
松かさ病が発生するタイミングで一番多いのは病気が治った後です。
水質悪化で発症する以外の個体はほとんどのこのパターンで発症しています。
白点病やエラ病などが治ってから数か月後~一年後に松かさを発症することが多いです。
原因は私の憶測ですが、病気によって体内のミネラルやたんぱく質のバランスが崩れてしまったからだと思われます。
病気になると金魚の粘膜が傷つきます。すると金魚は体を守るために、より多くの粘膜を分泌させます。
粘膜には塩分などのミネラルが含まれていますし、粘膜を作るためにおそらく大量のタンパク質を消費していると思われます。
つまり、病気にかかった影響で大量に粘膜を消費した影響で腎臓の機能が低下し、マツカサ病にかかりやすくなるというわけですね。
こう考えると金魚だけが松かさ病にかかりやすくなる原因もなんとなくわかったような気がします。
松かさ病の症状
松かさ病の症状は鱗が逆立つことです。
しかし、完全に鱗が逆立って松ぼっくりのようになってしまった時は内臓が完全に破壊されているのでもう手遅れの場合が多いです。
ですから、マツカサ病は初期の段階で手を打つことが重要です。
松かさ病はまず頭から進行します。初期段階では腎臓の機能が弱って体に水が溜まってくるので、目が飛び出てきます。
ポップアイのように極端に飛び出るのではなく、目が半分ぐらい露出した状態になります。
また、体の前半分がむくんできて、少し太ったようになります。
もし何もしていないのに金魚が急に太ったように感じたら、マツカサ病の初期段階である可能性があるので注意しましょう。
初期段階は数か月から一年ぐらい続きますが、ある時から鱗が少しづつ開き少しづつ進行していきます。
この初期から中期への移行段階までなら治る可能性はあります。
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