更新日時: 2019年/06月/27日 by aruna
基本的に熱帯魚は自分の口に入る大きさの生き物はエサとしか認識していません。
そのため、生まれて間もない稚魚は泳ぐのが遅いため、すぐに他の魚に食われてしまうのです。
工夫しないと全部食べられてしまう
この習性は、たとえ親魚でも同じで、自分が産んだ子供を平気で食べてしまうこともあります。
ただ、産卵直後のメスは体力が消耗しているため、実際に稚魚を食べているのはほかの個体であることが多いです。
同じ水槽に一ペアしかいない場合はオスが犯人ですが、グッピーのオスは食欲があまり旺盛でないため、被害は少ないことが多いです。
しかし、他のメスが泳いでいる場合は要注意です。メスは食欲旺盛なので、稚魚がふらふら泳いでいるとすぐにやられてしまいます。
また、別の種類の熱帯魚も稚魚を襲います。とくにネオンテトラなどのカラシンや、エンゼルフィッシュなどの大型の熱帯魚がいると、稚魚が逃げ延びることが難しいため、逆に生存しているほうが奇跡的な状況になります。
産卵箱ではあまり確保できない
確実に稚魚を育てたいなら、産卵箱を使うという手段もあります。
しかし、結論から言うと、産卵箱では多くの稚魚が親魚に食べられてしまいます。なぜなら、産卵箱の隙間を上手くすり抜け、安全地帯に逃げられない稚魚がいるからです。
また、せっかく安全地帯に入っても、しばらくすると親魚がいるスペースにふらふらと泳いでいく稚魚もいます。
このため、メスを産卵箱に移して産卵させても、半分近くの稚魚は食べられてしまうため、あまり効率のよい方法とは言えません。私も時間がない時などは産卵箱を使いますが、大量に稚魚を取りたいときは別の方法を用いています。
専用の水槽に隔離する
グッピーやプラティの稚魚をたくさん取りたいときは、メスを専用の水槽に隔離するのが一番です。この時、入れるのはメス一匹が理想ですが、あまり水槽を用意できないときは、ほかのメスを入れても構いません。
そのかわり、稚魚が食べられないように工夫を凝らします。
まず、水面にマツモなどの水草をうかべ、稚魚の隠れ家になるようにします。マツモが生い茂っていると、親魚に襲われにくくなるので、かならず多めに入れるようにしましょう。
鉢底ネットを使うと生存率アップ!
さらに、底砂の上に、鉢底ネットをアーチ状にして設置します。鉢底ネットを入れると、稚魚の生存率が大幅にアップします。なぜなら、稚魚は生まれた瞬間、下の方向に逃げるからです。
そのため、実はマツモなどの水草を浮かべるだけでは不十分で、水槽の底に隠れ場所がないと、下方向に逃げた稚魚は食べられてしまいます。
他にもいろいろな方法(ウィローモスを敷くなど)を試しましたが、鉢底ネットが一番効果的でした。底砂をネットで覆うように設置すれば、ほとんどの稚魚が食べられることなく生存することが可能です。
思うように稚魚が確保できなくてお困りなら、是非お試しください。
肉食性のエサを使う
さらに、普通のエサではなく、親魚に肉食性のエサを与えると、稚魚の生存率が明らかにアップします。
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