更新日時: 2021年/01月/14日 by aruna
ニジイロクワガタは初心者向けのクワガタムシとされていて、飼育がかんたんだとされています。
たしかに、成虫や幼虫は非常に丈夫で暑さにも寒さにも強く、クワガタの中でもトップクラスに飼いやすいと思います。
ですが、ニジイロクワガタは繁殖にクセがあり、卵を一つも取れずにブリードに失敗してしまった人も多いです。
そう、かつての私のように。
ニジイロクワガタは私も苦手でしたが、現在はあるコツを押さえることでほぼ100%産卵に成功しています。
この記事ではニジイロクワガタの繁殖を中心に飼育や紫紺などのレアカラーを誕生させる方法について説明します。
失敗しないニジイロクワガタの繁殖法を紹介!
ニジイロクワガタの産卵セットを暴いた!
幼虫27匹
卵19匹
合計46匹これが爆産と言うやつか!?Σ(゚ω゚ノ)ノ笑 pic.twitter.com/NSJwFbTzS4
— 真秀 (@kabu_kuwa_yado) 2019年6月23日
ニジイロクワガタは外国産クワガタの中で最も人気が高い種類の一つです。
ニジイロクワガタは、原産地のオーストラリアでは保護対象になっており、最初に輸入された時は100万円以上の値段で取引されていました。
しかし、すぐに繁殖法が確立されたため、ブリードものが出回って価格は大暴落、今ではニジイロクワガタはデパートのペットコーナーに数千円でたたき売りされているほどポピュラーな存在になっています。
そのため、ニジイロクワガタは飼育書などには「飼育が簡単」「初心者向けのクワガタ」などと説明されています。
しかし、実際に飼育してみると結構産卵に癖があり、一個も卵を産ませられないまま死なせてしまう人も珍しくありません。
かくいう私もつい最近まではニジイロクワガタの繁殖がうまくいきませんでした。産卵させることが全くできないままメスが死んでしまうことが多かったのですが、あるコツを発見。
今では、ニジイロクワガタを繁殖させると、最低でも毎回20個以上は確実に産卵させられるようになっています。
この記事では、私が行っているニジイロクワガタの繁殖法と、正しい飼育法をあなたにお教えします。
ニジイロクワガタが産まない原因
では、あなたのニジイロクワガタが産まない原因はいったい何なのでしょうか?
ありがちな失敗を紹介するので、当てはまっていないかチェックしてみてください。
ハンドペアリングの失敗
ニジイロクワガタが産まない大きな原因として、ハンドペアリングが失敗していることが挙げられます。ハンドペアリングとはプリンカップなどにメスを入れ、オスをメスの上に無理やり乗せることでペアリングさせることをいいます。
ですが1回や2回のペアリングでは不十分な可能性があるので、ニジイロクワガタのペアリングを行う時は必ず数日間オスとメスを同居させるようにします。
ブリーダーの中には産卵セットにオスを入れる人もいるぐらいなので、一回のペアリングだけでは信用できません。
そもそもハンドペアリングとは、気性の激しいヒラタクワガタなどがメスを傷つけないために編み出されたテクニックです。メスを絶対に傷つけないニジイロクワガタにおいてはハンドペアリングするよりも同居させた方が確実です。
マットに加水していない
ニジイロクワガタはやや湿った環境を好みます。そのため、昆虫マット10リットルあたり300~1000cc程度加水すると産卵しやすいです。マット産卵に失敗する人は湿度に関しても一度見直してみた方がいいと思います。薄茶色の発酵が浅いマットは加水しても熱が出ることは少ないですが、カブト用マットは再発酵して熱が出ることがあるので注意しましょう。
マットを固詰めしていない
次に、産卵セットの昆虫マットを堅詰めしていないことが挙げられます。ニジイロクワガタは、カブトムシのようにマットの中に卵をばらまいて産卵しません。
本来、野生のニジイロクワガタはやわらかい朽木にトンネルを掘って産卵しています。
つまり、ニジイロクワガタは昆虫マットに好んで産卵しているのではなく、堅詰めされたマットを朽木と間違えて卵を産んでいるのです。
そのため、ニジイロクワガタを産卵させるためには、昆虫マットをガチガチに固く詰める必要があります。
私の場合、マットを容器に半分ぐらい入れて、手で固めた後、すりこぎ棒などでケースが割れる寸前まで体重をかけて堅詰めしています。
ここまで固く詰めてもまだ産まないニジイロクワガタのメスもいるので、その場合は次の項目をチェックします。
ケースの底が浅い
ニジイロクワガタはケースの底が浅いとあまり産卵しない傾向があるようです。私は飼育ケースのミニサイズでニジイロクワガタの産卵セットを8つぐらい組んだところ、ほとんど卵を得られませんでした。そこで、後述するボトルにマットを詰めるやり方に変えたところ一回で10個以上の卵を得られました。
また、飼育ケースのサイズをミニから小に変えたところ、今度は35個卵を得られました。
コメント
1番マットのみのセットで幼虫とれずに菌糸ビン(DO850オオヒラクリアB)産卵にきりかえると
8幼虫採れました。
凄く効果のある産卵方法でした。
ビンの差し替えでもっととれるでしょうねb
ぷーある様
ご連絡ありがとうございます。
産卵してよかったですね。
ちなみにあるショップの方からお聞きしたのですが、
ニジイロはカワラタケのほうが産卵するようですね。
aruna様
次の世代はカワラの菌糸ビンでやってみます!
ニジイロクワガタの幼虫が羽化した様ですが、どれくらいで蛹室から這い出て来ますか?
またゼリーを食べだすまでの目安はどれくらいですか?
オートレ様
ご連絡ありがとうございます。
活動を始めるまでの期間は温度やサイズによって左右されます。小さい個体やオスは早いですし、大きい個体やオスは遅いです。大体の目安は1ヶ月から3ヶ月ぐらいだと思います。
私は活動する前に蛹室から出してしまうので細かいことは申し訳ないですが分かりません。
ニジイロクワガタのパープルを飼っていてペアリングにて三回ほど交尾を目視しました。
念の為同居も4日ほどさせました。
ハイパーニクウスバ材を一本埋め込んで産卵一番を固詰めしたのですがなかなか潜ってくれません。
どうしたら良いでしょうか。
ヨネジさま
産卵しない問題として真っ先に考えられるのは、温度です。この時期は暖房を入れてもケースの中は温度が低い可能性が考えられます。
次に湿度です。ニジイロはマットに加水しないと産みにくいです。
あと、クワガタが餌をガツガツ食べて活発に動き回っていないならまだ完全に目覚めていない状態です。
もしこれらを改善してもダメなら、空ボトルに加水した産卵一番を詰めるやり方が手軽で成功率も高いです。
僕の記事や、記事で紹介しているYOUTUBEをご参考にしてみてください。
返信ありがとうございます。
メスは潜りました。
ただ材を削る音はしません。
温度計をケースの中に入れてみて26度ありました。
エサは確かにガツガツ食べていません。
交尾をしただけではダメなのでしょうか?
潜っているのなら、しばらく様子見してダメなら再交尾→再セットの繰り返しですね。
ニジイロクワガタの産卵セットで、菌糸ボトルを使用するセットですが、
「カワラ菌糸ボトル(ヒラタケでも可能)をケースに入れて放置しておくだけです。」
とのことですが、具体的にはどのようにしますか?
産卵木の代わりに、マットの中に埋め込む?
コバエシャッターなどのケースに新聞紙を敷いて菌糸ビンを入れておけばOKです。
菌糸ビンは横にしておけば、クワガタは勝手に入っていくということで、よろしいでしょうか。