更新日時: 2019年/12月/31日 by aruna
ミヤマクワガタの飼育・繁殖・販売情報
そんなミヤマクワガタの飼育法や販売情報について紹介します。
ミヤマクワガタの飼育法
ミヤマクワガタは、涼しい山地に生息しているため、暑さに弱いです。そのため、ほかのカブトムシやクワガタムシが平気な温度でも、ミヤマクワガタだけが死んでしまうというような自体が結構起こります。そのため、夏場クーラーがない室内でミヤマクワガタを飼育するのは無謀だともいえます。
クーラーをつけっぱなしにするか、冷やし虫家やワインセラーなどの簡易冷室を購入するなどの工夫が必要です。余談ですが、クーラーはつけっぱなしにしても一か月の電気代にそこまで差はなく、1000円から2000円前後しか変わりません。ワインセラーなどを購入するより、クーラーつけっぱのほうがコストが安いのです。ですから、家族の理解が得られるのであればクーラーで部屋全体を冷やした方がいいでしょう。
温度さえ気を付けていればミヤマの飼育は簡単です。ただ、オスは極めて狂暴なので、メスと同居させると100%穴だらけにされます。クワガタは通常相手を挟んで投げ飛ばしますが、ミヤマは相手を挟んだまま離さないので、事故が起きる可能性が極めて高いです。
ですから、ペアリングさせるときは必ずハンドペアリング(メスの上にオスを乗せて人工的にペアリングさせること)を行います。
ミヤマクワガタの産卵
ミヤマクワガタのメスは、朽ち木には産卵しません。カブトムシが産卵するような、かなり発酵が進んだマットに産卵します。具体的には、月夜野きのこ園の黒土マットや完熟マットなどが該当します。
ちなみにミヤマのブリーダーは牛糞バークなどの堆肥を使っているようです。堆肥を使うとかなり産卵数が多くなるようですが、衛生面の問題からあまり現実的ではないでしょう。
ミヤマのメスの産卵数はかなり多く、50個以上~100個近くの卵を産みます。
ミヤマクワガタの幼虫飼育
ミヤマクワガタの幼虫は非常に高温に弱く、20度程度で管理する必要があります。ですから、ミヤマを本格的にブリードしている人は、自宅に大型のワインセラーを設置しているほどです。ミヤマの幼虫は菌糸ビンやオオクワガタに使うような高栄養のマットでは飼育できません。
産卵に用いるような発酵が進んだマットや堆肥などで飼育します。
幼虫の飼育自体は簡単ですが、成虫になるまでかなり長い期間を要します。一年半から2年以上の年月を経て、ようやく成虫へと羽化します。
ミヤマクワガタのギネス
ミヤマクワガタのギネスは78.6ミリです。野外個体と並ぶサイズであり、飼育法もまだ解明されていないため、更新難易度はかなり高いです。
ミヤマクワガタの採集
ミヤマクワガタは、平野部にはまず生息していません。山のふもとから中腹部の森に生息しています。特に川沿いの涼しい林に多く潜んでおり、昼間でも気温が低いので結構採集できます。
また、明かりにも飛来してきますが、メスがほとんどでオスが飛んでくることはめったにありません。余談ですがミヤマクワガタは関西地方ではかなり数多く生息しており、頻繁に採集できるのに対し、関東地方ではあまり見かけません。その代わり関東ではヒラタの数が多く、逆に関西ではヒラタクワガタはあまり見かけません。
ミヤマクワガタの種類
ミヤマクワガタの亜種を紹介します。
ミクラミヤマ
御蔵島・神津島に生息する亜種で、地上を徘徊するかなり独特な生態を持ちます。黄色い斑点が羽に入ることもあります。小型種ですが独特の生態からマニアの間では人気がありましたが、採集禁止になってしまったのでかなり入手難易度が上がってしまいました。
アマミミヤマ
奄美大島に生息する亜種で、体色が赤銅色のかなり美しい外見をしています。本土産よりもやや小さめで細見の体です。こちらも採集禁止になってしまったので、入手難易度は高いです。
イズミヤマ
伊豆大島などの伊豆諸島に分布するミヤマの亜種で、頭の耳状突起が小さく、サイズも小ぶりです。
ミヤマクワガタの販売情報
ミヤマクワガタは非常に人気が高いので、夏になると全国の昆虫ショップやホームセンターなどで販売されています。しかし、幼虫の期間が長いことや、低温管理が必須であることから、ブリード個体がほとんど出回っていません。ですから、ミヤマを入手できるのは実質夏のみになります。
また、ヤフオクでも販売されていますが、夏場高温に弱い種類を通販で買うと死着の恐れが高まるのであまりお勧めしません。
まとめ
ミヤマクワガタはとても人気がありますが、飼育難易度はやや高めです。特に幼虫飼育がネックになりますが、とても格好いい昆虫なので、是非チャレンジしてみてくださいね~!!!
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