更新日時: 2022年/09月/05日 by aruna
原虫はヒレなどの体の先端に付着して白い塊(シスト)を作ります。白点病の場合は白い粒が細かく、すぐに増えていきますが、シストの場合は全く数が増えずに、白点病よりも粒が大きいのが特徴です。
シストができた段階ではまだ病気を発症することはなく、挙動も健康な魚と全く変わりません。
このシストを見かけたらすぐに対処するとともに、販売店で見かけたら購入を控えましょう。
②底でじっとしている
エラ病が進行すると、金魚の元気がなくなります。これは、エラが原虫によってふさがれてしまっているので、酸素の消費を抑えるためにあえて体を動かさずにいるのです。
上記の動画が典型的な例で、酸素が豊富な給水口やエアストーンの近くに集まることもあります。
もちろん導入したての頃は水槽の底でじっとしていることもありますが、エラ病に感染した金魚は物音に敏感になり、人間を避けるようになります。
健康な金魚は足音がするとエサをねだりに来ますが、エラ病の金魚は人になれることがありません。原因はよくわからないですが、いつまでたっても飼い主になれない金魚はエラ病の兆候があると考えるべきです。
また、ヒレを閉じて元気がなさそうにしている、目に力が入っていない(慣れると目を見ただけで病気かどうかわかるようになります)などの症状がみられるときは、エラ病の初期症状が中期症状に移行する段階であり、非常に危険です。
③急に暴れだす
エラ病の原因である原虫は、体表全体に寄生しています。原虫はドリル状の口で金魚の体に穴を開けて粘膜や皮膚を食い荒らすため、金魚は非常に痛がります。
そのため、急に激しく泳ぎ回ったり、砂に体をこすりつけたりするようになります。
この段階は寄生している原虫の数がかなり増えていると考えられ、かなり危険な状態になっています。今すぐに治療を開始したほうがいいでしょう。
また、販売店でこのような挙動をしている金魚を見かけた場合、その個体はもちろん、そのお店から金魚を購入するのはやめた方がいいです(原虫に対するトリートメントをしていない可能性が濃厚であるため)
④体の充血・ヒレが濁る
エラ病に感染すると、原虫によって傷つけられた穴から細菌が入り込み、充血やヒレが濁ったり、溶けだしたりします。
この症状は、いわゆる穴あき病や尾ぐされ病と言われています。
さらに症状が進行すると内臓がダメージを受けて膨張し、うろこがパンパンに膨れ上がります。
これがいわゆる松かさ病といわれる状態です。
この段階は末期症状とも言え、原虫を除去しただけでは対処することができません。
特に松かさ病になると内臓がボロボロになっているので、死んでしまう可能性が非常に高いです。
エラ病の治療は、この末期症状に陥る前の段階で手を打つことが極めて重要です。
エラ病の対処法
エラ病の原因である原虫類は、市販のメチレンブルーやグリーンFゴールドなどの薬を使っても全く効果はありません。
なぜなら、これらの薬は細菌類やカビなどの「菌」に効果がある薬であって、原虫を退治するものではないからです。
※【追記】ここに書かれている治療法よりも、はるかに効果がある方法を発見しましたので、是非こちらをご覧ください
①プラジカンテル薬を使う
エラ病を治すためには、原虫類を除去する薬を使う必要があります。
この薬はプラジカンテルと言われており、プラジプロなどの名称で販売されています。
しかし、非常に残念なことに、日本では薬事法の関係上、お店で一般人に販売してはいけないという法律があるため、入手が極めて困難です。
コメント
数か月前から時々様子がおかしいことがあり、転覆病かとずっと思っていたのですが、こちらの記事を拝見してどうもエラ病ではないかとカテキン浴試してみたところ、すっかり元気になりました。本当にありがとうございまいす。もし知らなかったら死んでたと思います。
市販薬と違って、気軽に使えるのもとてもいいです。ほんっつとうにありがとうございました!
こちらこそありがとうございます。
当サイトの内容がお役に立てたようで何よりです。